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平成26年度に(公財)JKAの補助を受けて整備した示差走査熱量計(DSC)について、故障により使用できませんでしたが、令和8年1月に修理が完了しました。製品開発、品質管理等に、是非御活用ください。
示差走査熱量計:https://www.itc.city.hiroshima.jp/setsubikiki/setsubikiki-1/1-11.html
本機器は、温度をプログラムに従って変化させながら、試料と基準物質に供給される熱エネルギーの差を検出する装置であり、物質の融点、融解熱、比熱容量等、熱物性の測定に使用します。
DSCによる熱物性測定は、溶融のような単純な熱による状態変化の反応だけでなく、構造の相転移、結晶化などを把握することを可能とし、高分子材料、有機材料、金属材料、セラミックスなどの物性評価に広く利用されています。
DSCは測定方法により、熱流束型と入力補償型に大別されます。
・熱流束型:単一の炉内で試料と基準物質の温度差を測定します。構造がシンプルでベースラインの安定性が良く、装置も堅牢なため比較的扱いやすく、材料科学分野で広く使用されています。
・入力補償型:当センターの装置はこちらになります。試料と基準物質が個別の炉を用い、両者を同一温度に保つのに必要なエネルギーの差を測定します。ピークの分離性が良く、ごく微量なサンプルを高速・高感度で測定できます。
【測定例】
DSCの温度及び熱量校正に用いるインジウム(金属材料)の測定例を下図に示します。
温度を130℃から160℃まで上げたときのDSCのグラフで、下方に凸部分の頂点の温度から融点(156.75℃)が、下方に凸部分の面積から融解熱(26.39J/g)が確認できます。
【機器の型式】
パーキンエルマー株式会社 DSC8000
【機器の仕様】
・入力補償型
・温度範囲:-75~500℃(電気冷却器使用)
・昇温速度:0.01~300℃/min
・降温速度:0.01~150℃/min
・温度正確度:±0.05℃
・熱量正確度:±0.2%以内
【試験手数料・設備使用料】
・試験手数料(熱分析):1試料につき 3,940円
・設備使用料(示差熱分析装置):1時間につき760円
DSCを用いることで、物質の熱履歴や相転移、融解・結晶化の挙動を詳細に把握でき、研究開発から品質管理まで幅広く活用することができます。DSCに関するご相談は、下記までお問い合わせください。
工業技術センター 材料技術室
TEL : 082-242-4170(代表)
E-mail : kougi@itc.city.hiroshima.jp