爆心地猿楽町映像(CG)復元の紹介
 原爆投下から56年の時を経て当時の生存者の高齢化も進み、被爆の体験や実態が風化しているため、事実に基づいた解明が困難となっています。そこで、当センターでは現在、三次元CGを活用した爆心地猿楽町(現大手町)の映像復元の共同研究を実施しています。
目 的
 原爆を体験した人々が、当時生活していた空気を映像の中に感じられるまでのリアリティーを追求し、真実により近い保存資料を制作していくことを目的としています。
構 成 
 (株)ナック映像センター
 (株)コンベックス ピクチャーズ
 広島市立大学  
 広島工業大学
映像復元の内容
1 猿楽町通り
相生橋西詰めより、産業奨励館(原爆ドーム)、 猿楽町通りを東へ200メートル
2 町家
(1) 職種や生活形態等において特徴のある10軒(内部含める)
・田邊家   軍人/仕舞屋 産業奨励館の東隣
・木村家 米穀商
・益本家 建具製造卸商
・秋島家 旅館業(いろは旅館)
・角田家 料理仕出し業(角初仕出店)
・岡本家  味噌製造販売業
・田中家 酒氷生果商(田中八百屋)
・安田家 運動具商(マルヤス運動具店)
・伊勢家 骨董商(松寿堂)
・笠井家 和傘製造販売
(2) 通りに面した町家45軒の表玄関
取り組み状況
 原爆により消滅したヒロシマを、生存者のヒアリングに基づいて、町並みや各家屋を三次元CADデータとして作成し、建具、生活雑貨、家具、店の商品等を再現しています。全国に散在する町並み保存地域、約60カ所の調査資料(デジタル画像)を基礎資料として、当時の日本家屋の検証や、材質、質感等の検討を行い、リアルに表現できるよう、細部まで復元しています。

(財)広島市産業振興センタ−
デザイン開発室
技  師 平松 志保
専門分野 デザイン

完成後の汎用性
 成果物の活用方法としては、学校等での平和学習教材、博物館・美術館・図書館などでの保存資料、平和祈念館、原爆資料館の展示物として多くの汎用が考えられます。
 原爆で消滅したヒロシマを映像の中で復元することにより、当時の町並みや家の中をウォークスルーで疑似体験できるようになり、これまで言葉だけでは語り継げない部分の新しい継承方法として期待されています。
図1 田邊家外観(CG画像)
図2 家屋の内部(CG画像)




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